「人口統計を綿密に作成し、増税しかない、とトゥレゲネ・ガトンは命じた。当然、既得権益を有する諸王家と大臣たちは喜ばない。となると、自身の政治的意向に沿った人物たちを抜擢し、重用するほかに選択肢はない。ファティマは少なくとも2人のシーア派のムスリムを中央アジアのマーザンダラン地域の役人として派遣していた、とジュヴァイニは聞いていた。新しい大ハーンがまだ選出されていない非常時であるとはいえ、孤独な女性2人の行動は当然、各方面の恨みを買った。」 「トゥレゲネ・ガトンの死去により、ファティマは後ろ盾を完全に失った。」 「ファティマは逮捕され、拷問にかけられた。最後に目と口を縫われ、フェルトに包まれてから河に沈められた。フェルトに包んで処刑するのは、貴人に対する扱いかたである。」 女性摂政を支えたファティマという女──はたして悪女だったのか?(楊 海英) | 現代新書 | 講談社 https://gendai.media/articles/-/133660
[Mastodon] 2025-04-17 22:16:53
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