ポジティブ・チケット(善行切符)

ポジティブ・チケット(善行切符)

-nilog: リッチモンド署はポジティブ・チケット(善行切符)で犯罪率を下げた。長期的な戦略として投資を続け、10年後には青少年の再犯率が60%から8%に激減した。 エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする (2015-11-14)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=665274261901193216
--

-Positive tickets: a new way to police | Ward Clapham | Comment is free | The Guardian
--http://www.theguardian.com/commentisfree/2013/feb/20/positive-tickets-police-alternative

-その181「ポジティブ・チケット」
--http://www.geocities.jp/habane8/y/181/r.htm
--->同時多発テロが起こった2011年9月11日の直後にカナダのリッチモンド警察署の署長となったウォード・クラッパムは、再犯率が60%にものぼる青少年犯罪の急増問題に直面します。
--->警察の取り締まりが全て“事後対応”であるという制度の根幹にかかわる前提に疑問を投げかけたのです。「最初から罪を犯そうという気にさせない仕組みはつくれるだろうか?」
--->彼の考えた結論は、良い行いをしている若者を捕まえて『ポジティブ・チケット(善行切符)』を切るという仰天のシステム。
--->自治体や地元企業との協力の下、この切符を貰えば映画館や青少年センターが無料で利用でき、ピザから携帯ミュージックプレーヤーまで、あらゆる景品と引き換えることができるのです。
--->このチケットにはこう書いてあります・・「あなたは良い行いをしたので逮捕されました!」。
--->彼が発行したポジティブ・チケットは年間平均で約4万枚。同期間に切られた違反切符の3倍に上ります。この社会実験の結果、青少年犯罪は半減し、再犯率も60%から8%へと劇的に減少しました。
--->問題はコスト? ・・・問題ありません。ポジティブ・チケットの発行に要したコストは、従来の司法制度で罰を与えるコストの10分の1に抑えられたのですから。
---
--->不良少年だった息子の育ての母親が目に涙を溜めながら語ったエピソードが『第3の選択』に紹介されています。
--->息子の部屋の壁にはポジティブ・チケットがピンで留められたままになっていました。何故チケットを使わないのか彼女が尋ねると、こう答えたと言います。
--->「絶対に使わない。おまわりさんが言ったんだ。君は素晴らしい子だ。何でもなりたいものにきっとなれる、とね。だからチケットはずっととっておく。」

-「褒めて伸ばす」の絶大な威力 青少年犯罪が半減した警察署の試み
--http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-5645.html
--->再犯率が約60%で"青少年の犯罪が急増していた"王立カナダ騎馬警察(RCMP)のリッチモンド署において、"新任の若き署長ウォード・クラッパム"はこれまでと違う取り組みをしました。"よい行いをしている若者をつかまえて「ポジティブ・チケット」(善行切符)を与え"るという奇妙な試みです。
--->何か小学校でこういうのありそうな取り組みですね。褒めて伸ばす…みたいなイメージでもあるかな? だとすれば、これは大人の社会でも通じる考え方です。しかも、善行によってもらえるポジティブ・チケットは"映画館や地域の青少年センターなどに無料で入れる"というものなので、実用性もあります。
--->"リッチモンド署は年間平均で4万枚のポジティブ・チケットを与えた"そうです。この数字だけ見てもイメージが湧かないでしょうけど、"同期間に切られた違反切符の3倍"と聞くといかに多くのポジティブ・チケットを配ったかがわかります。相当熱心にやったようです。
--->マキューンさんは、この比率は結果的に"ロサダラインと呼ばれる比率(正確には、ポジティブな感情2.9に対しネガティブな感情1)になっている。これは、チーム内でのポジティブな感情がネガティブな感情の2.9倍を超えればチームの成功につながる、とされる比率である"ということを指摘していました。
--->何気なく「大人の社会でも通じる」だとか「褒めて伸ばす」だとか書いたんですけど、ロサダの法則はモロに社会人向けの話です。うちでも過去に部下を叱る上司は皆馬鹿である 最低でも3回褒める・1回怒るのバランスが必要で紹介しています。
--->ロサダの法則のようになっているってのはわかりましたが、これに犯罪抑止効果があったかどうかが問題です。まあ、この流れなら予想できるでしょうけど、本当に効果はあったのです。
--->"クラッパムによれば、青少年の再犯率は60%から8%へと低下し、犯罪の数は全体で40%減少、青少年による犯罪は半減し"ました! 劇的な効果です。
--->しかも、"コストは従来の司法制度の10分の1に抑えられた"という副産物もついてきました。良いことづくめですね。