エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方

読書メモ


-nilog: エラスティックリーダーシップをざっくり読了。以前にもちょくちょく読んでいたけど、今回は著者の書いた前半部分をそれなりにしっかり読む。後半はたくさんの人のエッセイ集でほとんど読まず。 「複雑で変化の激しい問題に取り組みながら成果を出すチームとは、学習するチームであり、自己組織化されたチームです。そうした状態へとチームを導くには、どのようなリーダーシップが求められるのでしょうか。本書は「エラスティックリーダーシップ」というリーダーシップモデルをもとに、チームを学習する力のある自己組織化された状態へと育てる方法を解説します。リーダーシップのスタイルをどのように使い分けるべきか。チームに学習することを学ばせるための時間の使い方とは。メンバーが真のコミットメントを示すための言葉遣いとは――。チームをより良くする実践的なヒントが詰まっており、チームリーダーやマネージャーだけでなく、チームで成果に取り組むすべての人におくる一冊です」 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 (2024-01-06)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=m01&id=111707510218665692
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-nilog: サバイバルモード、自己組織化モード、学習モード。異なるリーダーシップスタイルが必要。 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916504054825545728
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-nilog: ゆとり時間を作り出す。すでに持っているいくつかのコミットメントを取り消す。その時間を貴重な学習時間に充てる。 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916504478450196481
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-nilog: 不可能なコミットメントを可能なものに変える。何に取り組むかを選ぶ。 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916504940943523840
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-nilog: ドキュメント整備。質問が生じた際にドキュメントに回答を追加する。まあだいたい後回しになってそれっきりだよね。。。 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916505381970382848
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-nilog: 見積もりには品質を向上させる時間を含める。テストなどを含めるが、それについて特に言及しない。 「彼らは「テストを省くこと」を求めているときに、何をしているのか分かっていない」 エラスティックリーダーシップ (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916506031848439808
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-nilog: コミュニケーションよりも作り出したりすることの方へ興味が向く人種。 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916506420714942464
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-nilog: 「チームリーダーの役割は、チームのメンバーを成長させること」「チームが成長するにはまず、新しいスキルを習得し、失敗する時間がなくてはならない。そのためにはゆとり時間が必要」 エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 (2017-10-07)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=916507174091710464
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-リーダーシップスタイルをチームのフェーズに合わせる
--サバイバルフェーズ: 指揮統制型リーダーシップ
---学ぶ時間がないフェーズ
---コミットメントをいくつか取り消してゆとり時間を作る
---ゆとり時間を作ることによってサバイバルフェーズから抜け出す
--学習フェーズ: コーチ型リーダーシップ
---自分たちの問題を解決するために学んでいるフェーズ
---必要に応じて、不足しているスキルを持っている人を外部から連れてくる
---自力で解決できるよう教え、挑戦させることによって、チームを自己組織化チームへと育てる
--自己組織化フェーズ: ファシリテーター型リーダーシップ
---チームにスキルがあるorチーム自身でスキルを獲得する方法を知っているフェーズ
---自分たちで意思決定できる
---リーダーはファシリテーター役に徹する

-「偉大なチームは成長によって作られる。雇うことで作られるものではない。」

-「チームリーダーの目標は、チーム内の人々のスキルを自己組織化にいたるまで継続的に成長させることだ。
全員が安全地帯にとどまるのではなく、自分自身とチームがより良くなるために挑戦していく。」

-「特定のリーダーシップスタイルを押し付けるのではなく、必要に応じてリーダーシップスタイルを変化させる。
マシンとばかり向き合うのではなく、人とのやりとりに参加する。」

-「チームリーダーである私たちの目標は、チームの各メンバーとチーム全体の自己組織化と自己管理のスキルを全体的に成長させていくことだ。これはチームリーダーとしてうまくできているかを測る指標でもある。」

-「私たちは、チームが私たちリーダーに求めるものは刻々と変化していくという事実を受け入れる。それは実務に対処する彼らのスキルに応じて変化する。それゆえに、特定のリーダーシップスタイルを押し付けるのではなく、継続的にリーダーシップスタイルを変化させるアプローチを採用する。」

-「私たちは、自分自身とチームが常に改善することに挑戦していくと信じている。」
--「ゆとり時間を作り、チームが学習と挑戦を行えるようにする。」
--「チームが安全よりもリスクをとることを推進する。」
--「メンバーが安全地帯にとどまることなく、恐怖と不安を抱えながら新しいスキルを学んでいくことを推進する。」
--「現状を維持するよりも、絶えず実験を行うことを推進する。」

-「日々、新しく刺激的なことを学ぶ機会を作る」
-「新しいスキルを習得することにまさるものはない。あなたとチームはいつだって良くなっていかなければならないし、新しいことを学ぶために安全地帯から出ていかなければならない。これこそチームリーダーが行う仕事の本質だ。そのためには、個人的成長が求められる。つまり、チームを知り、チームに何を期待できるか把握するという困難に対処しなくてはならない。」
-「複雑で変化の激しい問題に取り組みながら成果を出すチームとは、学習するチームであり、自己組織化されたチームです」

-「良いリーダーは、チームと周囲の人々が抱える問題をすべて自分で解決したりはしない。代わりに、そうした問題を解決するようチームの意欲をかき立てる」

-「私たちは仕事をよく分かっていない人間が仕事を指示してくることを考慮しなければならない」
-「彼らは「テストを省くこと」を求めているときに、何をしているのか分かっていない」
-「その責任は、私たち開発者、コーダー、テスターにある」
-「見積もりには品質を向上させる時間を確実に含める」
-「テスティング、TDD、コーチング、ペア作業の時間を含んでいる。それは仕事の一部なのだから、特に言及するようなことはしない。デバッグに費やす時間も言及しない」

-バス係数・バス因子
--「バス係数は、次のように定義できる。チームメンバーのうちの何人がバスに轢かれたらプロジェクトあるいはチームが破綻するか。つまり、バス係数が1のときが最も危険だ。わずかの間でもソフトウェア業界で働いているのなら、自問してみてほしい。「自分のいるプロジェクトで、 明日姿を消したらプロジェクトやチームが破綻してしまうという人はいるだろうか」。複数の名前が挙がることはそう多くないだろう。名前の挙がった人々 (役割) がバス因子、すなわちバス係数として数えられるメンバーだ。」
--「バス因子に、最低1日30分以上チーム内の誰かとペアとなってもらう。その間、経験の浅いメンバーは仕事の大半をハンズオン形式で行う。バス因子には隣に座ってもらい、次に何をすべきかを指導し、説明してもらう。経験の浅いメンバーが、バス因子の助けなしにあるタスクを達成する方法を理解したら、2人を新しいタスクに移すか、しく経験を積んだメンバーに経験の浅い別のメンバーとペアとなってもらい、 同じ目標を与える。」
--「バス因子が持つ知識領域に関連する作業を複数人でこなす必要のあるプロジェクトの責任者として、そのバス因子に立ってもらう。そして、プロジェクトの目的の一部が、バス因子が持つ知識領域に関連する作業を他のメンバーに教えることであると確認する。バス因子に、1週間に1日か2日、その知識領域についての作業はしないよう依頼し、他の人が引き継げるようにすることもできる。これは恐怖かもしれないが、チームを起き上がらせ、速く走らせるにはとても良い方法だ。バス因子にフルタイム見習いを割り当て、可能な限りペア作業してもらう。」
--「新しいタスクが発生すると、達成するスキルの低いメンバーにそれを担当してもらう(リスクが高くないと判断した場合)。もしリスクが高ければ、リスクの低い作業でそれを行おう (すべてが危険であるとは言わないで欲しい!)。」

-「チームのペア作業が多くなればなるほど 1人だけが何かの仕組みを知っている可能性は低くなる。」

-1対1コードレビュー
--「これはペア作業とほとんど同じだ。各コードのチェックインは、ローカルで、また少なくとも音声でのリモート通話 (Skypeなど) を介して、個人的にレビューされる。これは会話を伴うため、学習する機会を提供する。」

-「ベテランにやってもらう代わりに、メンバーを安全地帯の外へ連れ出す」
--「新しいタスクが発生すると、達成するスキルの低いメンバーにそれを担当してもらう(リスクが高くないと判断した場合)。もしリスクが高ければ、リスクの低い作業でそれを行おう (すべてが危険であるとは言わないで欲しい!)。」

-「職場で人を育てるということは、彼らが新しいスキルを身につける手助けをするということだ。スキルを身につけるには、 新しいことに挑ませなければならない。したがって、あなたは彼らの問題を解決するのをやめなければならない。そうして、(あなたの案内のもと) 自分たちで問題を解決するように指導するのだ。あなたがすべての問題を解決してしまうと、チームで新しいことを学ぶのはあなた一人だけになってしまう。」

-「メンバーが問題を持ってきたら、「あなたはそれに関して何をするつもりですか?」と尋ねる。メンバーを指導して自力で問題を解決するための考え方を教えてしまう前に、まずはメンバーが自分たちで解決策を思いつけるかを見守ろう。自力で問題を解決するよう促して、それを指導する。ただし、リーダーであるあなたは手を動かしてはならない。」

-「メンバーがデイリースタンドアップで問題や障害の話題を提起したら、「あなたはそれに関して何をするつもりですか?」と尋ね、 それによって起きることを観察しよう。メンバーが問題を解決するのを手助けしよう。ただし、決してあなたが解決してはいけない。メンバーが自力で問題を解決できるように指導する。最も重要なのは、ソリューションに繋がる思考プロセスを教えることだ。」

-「たとえば、気に入っているプログラミング言語のプラットフォーム上に構築された新しいフレームワークを学ぶことは、谷ではない。そこには楽しさはあっても、リスクはないからだ。新しいAPI群を学んだからといって、あなたがしているゲームについて何か新しいことを学ぶわけではない。それは局所最適化しているにすぎない。」

-「メンバーが自分たちの問題を解決することに挑戦しているとき、解決できなかったメンバーを罰さないことが重要だ。なぜなら、挑戦しなかった報いを受け続けるのは彼自身だからだ。結局、そのメンバーの前から問題は消えない。メンバーがその問題について十分に関心があれば、挑戦し続けるのだ。ただ、メンバーに問題解決の道具立てを提供していないなら、それは大きな問題だ。メンバーに自力で問題を解決してもらうのなら、リーダーであるあなたはそれを必ずサポートしなくてはならない。彼らを背後からサポートするというのはいろいろなことを意味する。特に重要なの
は以下の2つだ。問題に取り組むのに十分な時間を与えること。助けを借りる必要のある人にメンバーが接触する許可を与えること。」

-「私たちは、マシンをうまく扱うことではなく、メンバーを導くことこそが私たちの中核的なプラクティスだと信じている。」
--「自分の時間の少なくとも50%を、対面あるいはできる限り密な、部下とのコミュニケーションにあてる。
--「ソフトウェアの問題を人の問題として扱い、このことを部下にも指導する。そして、彼らが行き詰まったときにはこのことをよく考えるように導く。物事が制御できなくなり動揺が生じた際は、私たちも自分の上司たちと人の問題についてよく話し合う。」
--「上司や部下と円滑に仕事を進めるために対人スキルとコミュニケーション技術を学び、部下にも同様のことを確認させる。」

-「良いリーダーは、チームと周囲の人々が抱える問題をすべて自分で解決したりはしない。代わりに、そうした問題を解決するようチームの意欲をかき立てる。チームが自分たちの問題を自力で解決することを学んでいくにつれ、次第にあなたは自分の時間を取り戻せる。そして気にかけていることを行う時間をとったり、メンバーの隣に座ってチーム内で起きていることやコードの状況を把握しつつ一緒にコードを書くこともできるようになる。リーダーとして仕事をしたり、仕事を成し遂げるためにメンバーの意欲をかき立てたり指示したりすることは、実際のところ滑稽な感じがするかもしれない。しかし、私の経験上、その仕事をすることはあなたへの敬意を蓄えこそすれ、減らすことはない。そう、物事は変わっていくし、変化は避けられない。あなた自身も変化しよう。そして、どう変わるかを制御するのだ。」

書籍情報


-エラスティックリーダーシップ ―自己組織化チームの育て方 | Roy Osherove, 島田 浩二 |本 | 通販 | Amazon
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-->本書は「エラスティックリーダーシップ」というリーダーシップモデルをもとに、チームを学習する力のある自己組織化された状態へと育てる方法を解説します。
-->リーダーシップのスタイルをどのように使い分けるべきか。チームに学習することを学ばせるための時間の使い方とは。メンバーが真のコミットメントを示すための言葉遣いとは――。
-->チームをより良くする実践的なヒントが詰まっており、チームリーダーやマネージャーだけでなく、チームで成果に取り組むすべての人におくる一冊です。
-->後半にはロバート・C・マーチンやジョアンナ・ロスマンなどをはじめとするリーダーたちによるエッセイを収録。
-->日本語版では、伊藤直也、井原正博、海野弘成、岡島幸男、柄沢聡太郎、栗林健太郎、庄司嘉織、関将俊、たなべすなお、永瀬美穂、平鍋健児、まつもとゆきひろ、吉羽龍太郎の13名によるリーダーシップについてのエッセイを収録しています。

-O'Reilly Japan - エラスティックリーダーシップ
--https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118024/