イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」

-Amazon.co.jp: イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」: 安宅和人: 本
--http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862760856/nilabwiki-22/ref=nosim/
--->人生は何かを成し遂げるためにはあまりにも短い。
---> 
--->コンサルタント、研究者、マーケター、プランナー……
--->生み出す変化で稼ぐ、プロフェッショナルのための思考術
--->「脳科学×マッキンゼー×ヤフー」
--->トリプルキャリアが生み出した究極の問題設定&解決法
---> 
--->「そもそも」から見えてくる、知的生産の全体像
--->「イシュー」とは、「2つ以上の集団の間で決着のついていない問題」であり「根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題」の両方の条件を満たすもの。
--->あなたが「問題だ」と思っていることは、そのほとんどが、「いま、この局面でケリをつけるべき問題=イシュー」ではない。
--->本当に価値のある仕事をしたいなら、本当に世の中に変化を興したいなら、この「イシュー」を見極めることが最初のステップになる。
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--->目次
--->はじめに 優れた知的生産に共通すること
--->■序章 この本の考え方―脱「犬の道」
--->■第1章 イシュードリブン―「解く」前に「見極める」
--->■第2章 仮説ドリブン(1)―イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
--->■第3章 仮説ドリブン(2)―ストーリーを絵コンテにする
--->■第4章 アウトプットドリブン―実際の分析を進める
--->■第5章 メッセージドリブン―「伝えるもの」をまとめる
--->おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう

-良書。

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読書メモ

-悩む: 「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること
-考える: 「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること

-生産性
--アウトプット ÷ インプット
--成果 ÷ 投入した時間

-issueの定義
--2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
--根本に関わる、もしくは白黒がはっきりしていない問題

-バリューのある仕事とは何か
--「イシュー度」と「解の質」が高い仕事
--イシュー度(課題の質): 自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ
--解の質: そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い

-犬の道
--一心不乱に大量の仕事をすることでバリューを上げようとすること。無駄。

-イシュー度の高い問題から手をつける
--解きやすさ、取り組みやすさ、といった要因に惑わされてはならない

-根性に逃げるな
--労働時間なんてどうでもいい。価値のあるアウトプットが生まれればいいのだ。

-生産性が下がってきたときには「これは何のためにやるのか」「そもそもこれは何に答えを出すプロジェクトだったのか」ということを整理する

-イシューと仮説は紙や電子ファイルに言葉として表現する
--言葉にすることで「最終的に何を言わんとしているのか」をどれだけ落とし込めているかがわかる
--絵や図では概念をきっちりと定義できないので言葉で
--主語と動詞を入れる
--シンプルに表現する
--WhyよりWhere,What,How。なぜか(Why)という表現には仮説がなく、何について白黒はっきりさせようとしているのかが明確になっていない
--比較表現を入れる。「AではなくてむしろB」

-仮説を深いものにする
--常識を否定する(例: 天動説に対する地動説)
--新しい構造で説明する
---共通性の発見、関係性の発見、グルーピングの発見、ルールの発見

-イシューが見つからないときのアプローチ
--変数を削る(要素を削る、対象範囲を狭める)
--視覚化する(図や絵にしてみる)
--最終型からたどる(最後に何が欲しいのか、目指すべき姿)
--「So What?」を繰り返す(問いかけを繰り返し、仮説を深める)
--極端な事例を考える(基本的な要素を極端な数値にしてみる)

-イシュー起点でストーリーを組み立てる
--このイシューとそれに対する仮説が正しいとすると、どんな論理と分析によって検証できるか

-「事業コンセプト」の分解
--狙うべき市場ニーズ
--事業モデル

-イシューを分解する型
--Where: どのような領域を狙うべきか
--What: 具体的にどのような勝ちパターンを築くべきか
--How: 具体的な取り組みをどのように実現してくべきか

-フレームワークにこだわりすぎない
--目の前のイシューを無理矢理そのフレームワークにはめ込んで本質的なポイントを見失わないこと
--どんなに有名なフレームワークであっても万能ではない

-分析とは何か?
--比較すること
--フェアに対象同士を比べ、その違いを見ること

-比較の軸
--分析では適切な軸がカギ
--どのような軸で何と何を比較するとそのイシューに答えが出るのかを考える

-定量分析
--比較: 同じ量・長さ・重さ・強さなど、何らかの共通軸で2つ以上の値を比べる
--構成: 全体と部分を比較する。市場シェア、コスト比率、体脂肪率など
--変化: 同じものを時間軸上で比較する。売上の推移、体重の推移、ドル円レートの推移など

-分析表現の多様さ
--いろいろなチャート(グラフ)がある
--複数の分析(比較、構成、変化)を掛けあわせた分析表現にするなど

-情報をつなぎ続けることが記憶に変わる
--ヘッブ則
--理解の経験を繰り返す
--外国語を学ぶとき、単語帳だけを見ていても覚えられないが、さまざまな場面である単語が同じ意味で使われていることを認知するとその単語を覚えられる

-1チャート・1メッセージ
--「どんな説明もこれ以上できないほど簡単にしろ。それでも人はわからないと言うものだ。そして自分が理解できなければ、それをつくった人間のことをバカだと思うものだ。人は決して自分の頭が悪いなんて思わない」

-タテとヨコの比較軸を磨く
--軸の順序に意味をもたせる
---意味の視点で並べ直す
--軸を統合・合成する
---重なり合っているはずの条件を比較している場合、ダブリもモレもなく比較の条件を整理する
--軸の切り口を見直す
---情報の切り口のノイズをカットするために、心当たりのある条件を掛けあわせて、軸をすっきりさせる
---軸の基本単位を見直す。別の属性を軸にする

-仮設と分析・検証の結果は完全には一致しない
--その微妙なズレ自体が貴重な情報となる
--単なる情報の集積から、本当に何かを伝えるチャートに

-nilog: イシューからはじめるアプローチ。イシュー → 仮説 → アウトプット → メッセージ - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/iUmu4KTi (2012-05-09)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=200060187338473474
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-nilog: 構造的な理解のパターン。共通性の発見、関係性の発見、グルーピングの発見、ルールの発見。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/9Q4Ra1tB (2012-05-13)
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-nilog: イシューが見つからないときのアプローチ。変数を削る、視覚化する、最終形からたどる、So what? を繰り返す、極端な事例を考える。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/YZUlo2Ob (2012-05-13)
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-nilog: イシューの分解とストーリーラインの組み立て。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/4Bah91EC (2012-05-13)
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-nilog: チャート(グラフ)の軸を統合する。同じ項目は統合する。枠組みを比べる際には合成する。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/fzGBczyj (2012-05-13)
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-nilog: 軸の切り口を見直す。もうひとつの軸を掛け合わせることで差が出る条件が明確になる。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/2nfqe0uv (2012-05-13)
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-nilog: 軸の切り口を見直す。基本単位の見直し。分析結果を踏まえないと、軸を見直すことができないことがある。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/2hDgMlog (2012-05-13)
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-nilog: チャート(図表・グラフ)の基本的な構造。メッセージ、タイトル、サポートという3つの要素。 - イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」 / 安宅和人 http://t.co/iZqseQU7 (2012-05-13)
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目次

-はじめに
--優れた知的生産に共通すること
---悩まない、悩んでるヒマがあれば考える
---ニューロサイエンスとマーケティングの間
-序章 この本の考え方 脱「犬の道」
--常識を捨てる
---バリューのある仕事とは何か
---踏み込んではならない「犬の道」
---「圧倒的に生産性の高い人」のアプローチ
---根性に逃げるな
---コラム 「噛みしめる」ことを大切にしよう
-第1章 イシュードリブン 「解く」前に「見極める」
--イシューを見極める
---相談する相手を持もつ
--仮説を立てる
---「スタンスをとる」ことが肝要
---何はともあれ「言葉」にする
---言葉で表現するときのポイント
--よいイシューの3条件
---条件1 本質的な選択肢である
---条件2 深い仮説がある
---条件3 答えを出せる
--イシュー特定のための情報収集
---考えるための材料を入手する
---コツ1 一次情報に触れる
---コツ2 基本情報をスキャンする
---コツ3 集め過ぎない・知り過ぎない
--イシュー特定の5つのアプローチ
---通常のやり方ではイシューが見つからない場合
---アプローチ1 変数を削る
---アプローチ2 視覚化する
---アプローチ3 最終形からたどる
---アプローチ4 「So what?」を繰り返す
---アプローチ5 極端な事例を考える
-第2章 仮説ドリブン1 イシューを分解し、ストーリーラインを組み立てる
--イシュー分析とは何か
---イシュー起点でストーリーを組み立てる
--STEP1 イシューを分解する
---意味のある分解とは
---「事業コンセプト」の分解
---イシューを分解する「型」
---型がない時には「逆算」する
---イシューを分解する効用
---分解してそれぞれに仮説を立てる
--STEP2 ストーリーラインを組み立てる
---事業コンセプトのストーリー
---脚本・ネームづくりと似ている
---ストーリーラインの役割
---ストーリーラインの2つの型
--コラム MECEとフレームワーク
-第3章 仮説ドリブン2 ストーリーを絵コンテにする
--絵コンテとは何か
---絵コンテづくりのイメージ
--STEP1 軸を整理する
---分析の本質
---定量分析の3つの型
---分析表現の多様さ
---原因と結果から軸を考える
---分析の軸を出す方法
--STEP2 イメージを具体化する
---数字が入ったイメージをつくる
---意味合いを表現する
--STEP3 方法を明示する
---どうやってデータを取るか
--コラム 知覚の特徴から見た分析の本質
-第4章 アウトプットドリブン 実際の分析を進める
--アウトプットを生み出すとは
---いきなり飛び込まない
---「答ありき」ではない
--トラブルをさばく
---2つのトラブル
---トラブル1 ほしい数字や証明が出ない
---トラブル2 自分の知識や技では埒が明かない
--軽快に答を出す
---いくつもの手法をもつ
---回転率とスピードを重視する
-第5章 メッセージドリブン 「伝えるもの」をまとめる
--「本質的」「シンプル」を実現する
---一気に仕上げる
--ストーリラインを磨き込む
---3つの確認プロセス
---プロセス1 論理構造を確認する
---プロセス2 流れを磨く
---プロセス3 エレベータテストに備える
--チャートを磨き込む
---優れたチャートと磨き込みのコツ
---コツ1 1チャート・1メッセージを徹底する
---コツ2 タテとヨコの比較軸を磨く
---コツ3 メッセージと分析表現を揃える
--コラム 「コンプリートワーク」をしよう
-おわりに 「毎日の小さな成功」からはじめよう
-謝辞