位置情報ビジネス 「位置ゲー」が火をつけた新しいマーケット

位置情報ビジネス 「位置ゲー」が火をつけた新しいマーケット

-Amazon.co.jp: 位置情報ビジネス ~「位置ゲー」が火をつけた新しいマーケット~ (マイコミ新書): 佐野 正弘: 本
--http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483993830X/nilabwiki-22/ref=nosim/
--->内容紹介
--->コロニーな生活☆PLUS(コロプラ)、ケータイ国盗り合戦、しろつく、foursquare、ロケタッチ……。
---> 
--->これらは「位置ゲー」「ジオメディア」などと呼ばれる新しいモバイル・コンテンツ、モバイル・サービス。
--->本書では、携帯電話やスマートフォン、GPS機能による位置情報、そしてインターネットの組み合わせによって誕生したコンテンツと、そのビジネスについて解説します。
---> 
--->観光産業からは“期待の星”として、インターネット業界からは“ソーシャルの次”として注目を集める、位置情報ビジネス。
--->その広まりがいま、何をもたらそうとしているのか、本書を通して理解しましょう。

読書メモ


-インターネット+モバイル(携帯電話、スマートフォン)+位置情報(GPS機能)
--ネットサービスを使うと利用者がお出かけする、という従来と逆の現象

-位置ゲーの元祖
--J-スカイステーションにおいて2000年に12月に提供された有料コンテンツ
---「クリックトリップ」(バグジィ) 移動距離で日本中を旅する双六ゲーム
---「誰でもスパイ気分」(ドワンゴ) 位置情報を送信しながら与えられた任務を遂行するゲーム

-味ぽん(DDI 日本無線製PHS音声端末AH-J3001V, AH-J3002V)
--AirH" Phone 第一弾。日本初の携帯電話でのパケット定額制サービスを利用
--位置情報取得機能の仕様が一般に公開
--位置ゲーの発展に大きく貢献

-ケータイ向けながらパソコンに近いユーザー属性
--人気ケータイコンテンツのユーザーは若年層や主婦がメイン
--位置ゲーのユーザーのメインは30代男性

-コロプラの資金確保策
--寄付という形だが、額に応じてゲーム内を有利に進めることができるアイテムを入手できる

-コロカ
--全国各地の名品が描かれたカード
--トレーディングカードのようで、ゲーム内でも使用可能
--コロプラが提携している実店舗で商品を購入するともらえる

-旅の記録
--ライフログとして残しておきたいもののひとつ
--思い出はデジタルよりもアナログに
--コロカはアナログとして楽しめる

-老舗店舗の顧客の高齢化問題
--コロカ目当てで訪れる客は30代が中心 ⇒ 新規顧客層

-回遊
--コロカで訪れた店舗だけでなく、付近にあるほかの店や観光を期待

-コロカを入手しに来る人たちは発信力のある人たちかも
--クチコミ効果を期待
---物の品質が良ければ(ポジティブなクチコミで)宣伝してもらえるし、(ネガティブなクチコミでは)店のレベルを上げることもできる

-地元の自治体や観光協会の担当者の高齢化
--ネットやモバイルなどのサービスとの提携やキャンペーンへの理解度が低い

-コロプラ+
--位置ゲーのプラットフォーム化
--コロプラ+の上で位置ゲーを開発

-コロプラの欠点
--積極的に外出しないユーザー(移動範囲が狭い学生や主婦層)には楽しくない

-コロプランチ
--常連さんを育てるという仕組み
--来店したり店を友人に紹介するとポイントがたまってレベルアップ。優遇サービスが受けられるように
--グルメサイトは割引クーポンなどで集客するが、それとは別の方向

-SNS/ソーシャルゲームとしての位置ゲー

-ソーシャルゲーム
--海外ではFacebookでパソコン主体のゲームが流行
--日本ではSNSユーザーがケータイユーザーなので携帯電話が主体のゲーム
---携帯電話がメインなので位置情報との連動を容易

-ゲームがリアルな現実世界のものとして存在すると、リアルなアイテムを欲しいという欲求が強くなる

-モビオン
--各企業店舗のモバイル会員サービスを設置
--ファミレスなどで携帯電話から会員登録するとドリンクが半額に

-海外では携帯電話は通話とSMSをするものという認識だった
--パケット定額制がない、端末が高価、データ通信料高い
--携帯電話用サイトが少ないため、スマートフォンでパソコン用のサイトが見れることが重要
--海外でのスマートフォン普及は、日本でのiモードのような大きな変革

-foursquareでは日本食は日本食というカテゴリー1つだけ
--ロケタッチでは日本食のジャンルごとにカテゴリー分け
--ローカライズの重要性。他の国の料理店のカテゴリー分けなど

-mixiチェックイン
--モチベーションを上げるためにゲーム性を上げることはしない
--コミュニケーションを主体に利用してもらう方針

-位置情報登録によるコミュニケーション
--目に見える、耳に聞こえるものだけがコミュニケーションではない
--場所から相手の状況や訴えたいことを理解する
---休日に会社にチェックイン(休日出勤)、友人の日記に書いてあったお店にチェックイン(あなたのオススメの店に来たよ)
--相手の空気を読むコミュニケーション、極めて日本的

-ケータイ文化圏とパソコン文化圏
--ガラケー(ガラパゴス・ケータイ): 主にIT先進層が日本独自の携帯電話を批判する蔑称
---ケータイ文化圏に目を向けないことは、他国と比べて進んでいるモバイルの事象を見逃すことになる

-インターネット接続できる携帯電話が広く普及しているという日本のポテンシャル
--日本のケータイが先行していたリアルタイム・ウェブ
---プロフとリアル

-魔法のiらんど
--アマチュアのミュージシャンが公式サイトを立ちあげるケースが多かった
---現在メジャーで活躍しているミュージシャンの事例
--地方のお笑い芸人やローカルタレントの公式サイトも

-iモード
--課金制
--自由度の低さとコンテンツにお金がかかる環境
---パソコン文化圏の人々は反発してすぐ離れていった
--パソコンによるネット利用に慣れていない人たちはその仕組をすんなり受け入れコンテンツにお金を支払って購入するという習慣が根付く

--パソコン文化圏の人々が慣れ親しんでいる「オープン性の高さとグローバルによる規模の追求こそが正しい」という論調
---人口減で成長性が低い国内市場の飽和感が高まっていることも影響

-アプリに見るグローバル・プラットフォームの弊害
--たくさんのアプリの中から目的のアプリを探すのが難しい
--高品質のアプリも実験的なアプリも同一に扱われてしまう
--プラットフォーム事業者の都合が大きく影響
--Win-WInの環境になっていない

-Angry Birds の成功は全世界的なもの
-国内でのモバイル・ソーシャルゲームの成功事例
--DeNAの囲い込みなどマイナスの面もある

-日本の携帯サイト
--ITと関連の薄い地方在住者や、女子中高生や主婦がメインターゲット
---すそ野を大きく広げる要因となった
--携帯電話はローカルに根ざした存在
---その上で日本人に適したサービスを提供

-ガラパゴス・アレルギー
--「GoogleやFacebookなど世界市場で高いシェアを持つ会社を賞賛し、日本から独自の新しいものを生み出そうとすることを悪しきものとする」

-SNS、プロフ、リアルでやり取りされる内容
--識者による高尚な議論がなされているわけではなく、日常的な出来事やその時々の感情がただ淡々と記されているにすぎない
---ゆえに「内容がなく、下らない」と批判する者も
--場所を選ばずインターネットが使える携帯電話を積極に利用して、日常的なやりとりをすることで、新しいコミュニケーションやコンテンツのスタイルを生み出している
---インターネットの潮流に対し常に先駆けていた

-nilog: パソコン文化圏によるガラパゴス・アレルギーは興味深い。 - 位置情報ビジネス 〜「位置ゲー」が火をつけた新しいマーケット〜 (マイコミ新書) / 佐野正弘 http://t.co/IIozUNXk (2012-04-05)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=twitter&id=187848650410573825
--