リモートワークの達人

読書メモ


-nilog: リモートワークの達人を読了。2013年の発刊当時にこの内容はすごいと思うけど、いまリモートワークをしている人たちにとってはわりと普通かも。 「「オフィスのない世界」が突然やってきて、仕事と職場をめぐる常識は一変した。怠けよりも働きすぎに注意しよう。無駄な承認や手続きは根絶しよう、1日のリズムを作ろう……世界中に散らばる36人の社員を率いて数百万人ものユーザーに製品を届ける経営者コンビが贈る、リモートワークのバイブル」 「本書は2014年1月に単行本として刊行した『強いチームはオフィスを捨てる』の改題文庫化です」 リモートワークの達人 (ハヤカワ文庫NF) eBook : ジェイソン フリード, デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン, 高橋 璃子 (2024-03-13)
--http://www.nilab.info/nilog/?type=m01&id=112088583714550613
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-「リモートワークがそんなに有益なら、なぜ多くの会社はそれを実行していないのだろう? 答えは簡単。「できなかったから」だ。以前は、リモートワークをするための技術が存在しなかった。別の街や外国で働く人たちと、ファックスやFedExだけでやりとりするのは、たしかに至難の業だった」
-「これまで人びとは、9時から5時まで会社にいるという働き方にどっぷり浸かって生きてきた。大都市にあるビルのなかで、自分の机に張りついて仕事をするのが当たり前だった。みんなそれに慣れすぎて、ほかの選択肢があることを忘れてしまっている。いまの働き方以外は不可能だと思い込もうとしている」

-「家には邪魔がたくさんある。テレビにプレステ、冷えたビールに山積みの洗濯物。そんな環境で、どうやったら仕事ができるっていうんだろう? 答えは簡単。やらなければならない仕事があるからだ。人は誰だって、誘惑に負けることがある。そして無機質なオフィスにくらべれば、家のほうが誘惑が多いのは事実だ。でも、だから家で仕事ができないというわけじゃない。解決策を探せばいいのだ。誘惑に負けないためには、まず何よりも、おもしろい仕事をすることだ。ただひたすらハンバーガーを焼くだけの仕事にはすぐに飽きてしまうかもしれないが、知的な仕事には大きなやりがいとおもしろさがある」
-「人は、刺激を求める生き物だ。やりがいのある刺激的な仕事なら、いわれなくてもやりたいと思う。そういうものだ。もちろん、仕事にやりがいも刺激も感じられないなら、やる気をだすのは難しい。そんなときはリモートワークを見直すよりも、まず転職を考えてみよう」

-「昔ながらの大企業のやり方を見ていても、生産性については何も学べないということだ。イノベーションというものは、これまでのやり方をぶち壊すためにある。ちがうやり方をしなければ、既存の大企業に太刀打ちできるわけがない」

-「大事なのは「今日何をやりとげたか?」ということだけだ。何時に出社して何時に帰ったかは問題じゃない。どんな仕事をしたかが問題なのだ。あなたがマネジャーなら、部下に「今日やった仕事を見せてくれ」というだけでいい。給料に見合うだけの仕事をしているかどうか、その目でたしかめるのだ。それ以外のささいなことは、会社にとってはどうでもいい。」

-顧客の不安をとりのぞく
--「こまめに成果を見せること。顔が見えない不安をとりのぞくには、この方法がいちばんだ。」
--「いつでも連絡がとれるようにしておくこと。直接会えないぶん、電話やメールやメッセージをこまめに返す。」

-リモートワーカーは人柄が大事
--リモートワークでは、オフィスで働く以上に、人のつながりが重要
--距離を克服するためには、良質なコミュニケーションが不可欠

-文章力のある人を雇う
--メールやチャットや掲示板で話しあいをするのだから、文章で相手に伝える力が必要

-怠けよりも働きすぎに注意しよう
--「働きすぎをふせぐためには、チーム全員でお互いに目を光らせておくことだ。そして何より、チームをまとめるリーダーや経営者が「働きすぎはよくない」というムードをつくっていく必要がある。リーダーが残業好きだと、部下もそれに引きずられてしまう。」

-「頭脳労働者のモチベーションを引きだす唯一の方法は、楽しい仕事を、楽しい仲間とやらせることだ。」

-「人類はこれまで、さまざまな自由を手に入れてきた。働く場所だって、自由に選べたほうがいい。」

資料


-原題 『Remote: Office Not Required』

-Amazon.co.jp: リモートワークの達人 (ハヤカワ文庫NF) eBook : ジェイソン フリード, デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン, 高橋 璃子: 本
--https://www.amazon.co.jp/dp/B08BWXWK8Q?tag=nilabwiki-22&linkCode=osi&th=1&psc=1
-->「本当に仕事がしたかったら、会社になんか行かなければいい」(本文より)
-->ITエンジニア本大賞(ビジネス書部門)受賞『小さなチーム、大きな仕事』著者が贈る、アフターコロナの働き方バイブル!
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-->「オフィスのない世界」が突然やってきて、仕事と職場をめぐる常識は一変した。怠けよりも働きすぎに注意しよう。無駄な承認や手続きは根絶しよう。存在感は仕事でアピールしよう。部下を見張るのはやめにしよう。1日のリズムを作ろう......世界中に散らばる36人の社員を率いて数百万人ものユーザーに製品を届ける経営者コンビが贈る、リモートワークのバイブル。
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-->はじめに
-->イントロダクション――オフィスのない世界
-->リモートワークの時代がやってきた
-->なぜ会社にいると仕事ができないのか/通勤は人生の無駄づかい/未来の技術はここにある/9時5時からの解放/都会の終焉/豪華なオフィスはもう古い〈/場所の魔法〉という迷信/節約するより価値を生みだそう/ひとり1万ドルの節約効果/オフィスをなくす必要はない/何を捨て、何を取るか/会社は昔からリモートだった
-->リモートワークの誤解を解く
-->ひらめきは会議室で生まれる?/上司が見張っていないと仕事をさぼる?/家には邪魔が多すぎる?/セキュリティを守るにはオフィスが必要?/顧客対応ができなくなる?/大企業はそんなことやってない?/社内に不公平が生まれる?/企業文化が崩れてしまう?/いますぐ質問できないと困る?/ボスの存在意義がなくなる?/せっかくのオフィスがもったいない?/うちの会社には向いてない
-->リモートのコラボレーション術
-->コアタイムを決める/同じ画面を見つめる/情報を閉じ込めてはいけない/バーチャルな雑談の場をつくる/進み具合を共有する/印象よりも中身を見る/まずは近くで試してみる/ひとつの場所に依存しない/ミーティングを減らそう
-->リモートワークの落とし穴
-->孤独は人を狂わせる/自由は屈従になりうる/自宅にも快適さが必要/運動不足の恐怖/島流しにならないために/顧客の不安をとりのぞく/法律と税金の罠
-->リモート時代の人材採用
-->人材は世界中にいる/引っ越しは転職のきっかけではない/リモートワーカーは人柄が大事/仕事ひとすじの社員はいらない/なぞなぞで仕事の質は測れない/地域で賃金差別をしない/有能な社員の見分け方/文章力のある人を雇う/テストプロジェクト/ランチで人柄を見る/短期契約で相手を知る
-->リモート時代のマネジメント
-->リモートワークをはじめるタイミング/席を見張るのはもうやめよう/直接会って交流しよう/オープンソースから学ぼう/社内の格差をなくそう/1対1で話をしよう/無駄な承認や手続きを根絶しよう/怠けよりも働きすぎに注意しよう/少ないことはいいことだ
-->リモートワーカーの仕事スタイル
-->1日のリズムをつくる/半日リモートワーカー/コンピュータを着替えよう/人ごみは仕事スイッチ/モチベーションの高め方/旅にでよう/環境に変化をつけよう/家族とすごす時間/仕事場は家とはかぎらない/存在感は仕事でアピール
-->おわりに
-->オフィスが過去になるとき
-->解説/横石崇(&Co. 代表取締役)
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-->※本書は2014年1月に単行本として刊行した『強いチームはオフィスを捨てる』の改題文庫化です。