3D-NWS

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-3D-NWS WEBページ
--https://untrod.jp/ajisai/

-3D-NWS Community Web -
--http://untrod.jp/xoops/

-平成13年度未踏ソフトウェア創造事業 採択案件評価書 <双方向通信型3Dワールドシミュレーター>(3D−NeWSプロジェクト)
--http://www.ipa.go.jp/NBP/13nendo/13mito/mdata/6-61.htm
--->平成12年度の未踏ソフトウェア・プロジェクトにおいて、ネットワークを通じてユーザーが好きなようにオブジェクトをカットしたり、新規の3Dオブジェクトを追加して新たな3Dワールドをリアルタイムで創造できるシステムを開発した。3Dワールドをよりリアルにするために衝突や落下などをその場で計算するための物理シミュレーション機構が搭載されている。これらの機構によって、缶蹴り鬼やサッカー、ボウリング等をネットワーク上でできるだけでなく、自分達で考案した新たな遊びを作り出すこともできる。
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--->(5)スクリプト・エンジンと物理演算エンジンの同時並行処理システムの開発
--->活き活きとしたワールドを実現するために,プログラムスクリプトの実行機能を追加した.この機能を使えば,Python言語で記述したプログラムスクリプトから,キャラクタや物体を自由に操作することができる.移動や回転,カットなどの,システムに組み込まれている機能のほとんどをスクリプトから操作でき,オブジェクトにさまざまな動きを与えることができる.回る風車,空を優雅に飛ぶカモメ (図1-3),
--->廻転するベーゴマ,人を見付けると寄ってくるモアイなど,これによって世界に驚くほどの多様性がもたらされる.
このスクリプトと物理シミュレーションは並行実行される.だから,20行未満の簡単なスクリプトで飛べるようになったカモメが,飛行中に廻転する風車の羽根に当たったとき,その反動で姿勢を崩すものの,巧みにバランスを保って (いるかのように行動して) 飛び続けることができる.また,空気抵抗や張力の簡単な計算式をスクリプトで記述することにより,ユーザが走り方や他のユーザとの協力を工夫すればちゃんと凧が揚がるというゲームが実現できた (図1-4).
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--->(7)所有権管理システムをベースとした負荷分散制御システムの開発
--->これまで,ワールド内の物理演算を,最初にセッションを開始したマシンが行なっていたため,負荷集中が発生し,システムのスループットが出なかった.今回導入した負荷分散システムでは,排他制御を実現するために,オブジェクト毎に所有権を設け,所有権を持ったマシンがそのオブジェクトに対する処理を行なうようにした.さらにユーザが簡単な画面操作によって所有権をマシン間で移動させることにより,動的にかつ意図的に負荷を移動させることが可能となった.これにより,ユーザが協調して負荷を分散する,あるいは逆にゲームとして『負荷玉をぶつけあう雪合戦』が行なえるようになった.
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--->成果のどれもがデモ効果タップリだが,それでも敢えてPMが面白いと思ったところをいくつかピックアップしよう.一番興味深かったのは,スクリプト・エンジンと物理演算エンジンのまったく巧まざる結合の妙である.開発者自身も驚いたし,PMも驚いたのだが,簡単なスクリプト実行の「隙間」で物理演算を実行 (つまり並行実行) することにより,スクリプトを書いたプログラマの想像を絶する挙動が発生するのである.例えば,少しずつ上がっていったあと,右へ少しずつ転回しながら滑べるように飛ぶ簡単なスクリプトしか書いてないカモメが柱や壁にぶつかると,一瞬壁にぶつかった紙飛行機のように失速してクルクルと墜落しそうになるものの,慌てて姿勢を立て直して飛び続けるのだ.
--->プログラマはそんな健気なカモメの飛行スクリプトをまったく書いた覚えがない (当り前で,せいぜいPythonで20行未満のプログラムしか書いてない) のに,このような行動がまさに「創発」する.PMは簡単なプログラム (とはいえ物理シミュレータのほうは相当複雑なプログラム) から,思わぬ行動が創発する現場を久々に見た.「創発」大好きのPMにとってはたまらない経験だった.しかも,この現象を利用すると,この仮想世界でユーザは新しい種類の遊びを創造することができる.

-s-cube : 夏休み特別セミナー 3Dネットワークシステム3D-NWSを使って自分だけの3D箱庭を作成しよう
--http://wwwitblpg.kansai.jaea.go.jp/itblpg/seminar/s-cube/3d-network.html
---日本原子力研究開発機構システム計算科学センター情報システム利用推進室(関西駐在)
---S-cube - Super Science Seminar スーパーサイエンスセミナー