「昭和十年頃まで、全ての国税収入のおよそ三分の一が酒税であった。所得税、土地にかかる地租、を上回っていたのである。明治三十五年(1902)には全ての国税収入の実に42,2パーセントにも上っている。つまり、酒からの税収なくしては国家経営、軍備拡張はならないという構造になっていたのである。ちなみに最近では、平成二十年度で2,8パーセントであるから、密造酒のもつ意味合いが、天と地ほどにも違っている」 「買った酒は高いから、貧しい農民は自分で収穫した米でどぶろくを造った。家でどぶろくを造って飲まれたのでは税金が入らないから、取り締まる税務当局も必死であった」 「どぶろく史上有名な「猫ノ沢事件」というものがある。大正五年(1916)、秋田県の「猫ノ沢」という山間の小さな集落で、密造を摘発しにやってきた税務署員の一隊を、三十人ほどの農民が集団で襲ったのである。鎌やナタで切りつけられ、税務署員二人が意識不明の重傷を負った」 第4回 - シェイクスピア・カンパニートップページ https://www.shakespeare-company.net/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC/%E7%AC%AC4%E5%9B%9E/
[Mastodon] 2024-02-24 22:07:37
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